福岡大学の傾向と対策

ポイント

九州内では最大級の私立大学で、多くの高校生が最低でも福岡大学には合格したいと考えているため、年々レベルが上がっている大学です。しかし、問題の多くは基礎知識を問うことが多く、基礎を繰り返し行い、みんなが取れる問題を落とさないかが合格のポイントになります。単語や熟語、一問一答など日々の勉強が入試の結果にモロ出てしまう怖い大学でもあります。

滑り止めのつもりが滑り落ちる

福岡大学は、九州の中でも最大級の私立大学であるため、多くの高校生が受験します。附属高校もあるため、手軽に受けられるイメージをもっている高校生も一定数いるようです。さらに最低でも福大を目指したい!と考えて浪人する高校生も多くて、油断すると足元をすくわれてしまう大学でもあります。

西南学院大学と一緒に受ける高校生も多くいて、福岡大学を滑り止めにしていることもありますが、二つの大学では傾向が異なるため、しっかりと福大の受験に向けた対策を行ってください。年々受験者が増えているため、突然ボーダーが高くなることもあります。

基礎力が試される

福大の試験では、すべての教科で基礎力が試されます。問題としては、そこまで難しい問題やマニアックな知識が問われることはありません。その代りに、オーソドックスな問題の正答率を上げなければいけません。
西南や九大など周辺の大学では、一定の割合で難しい問題が出題されており、受験者のほとんどが間違えてしまいます。そのため平均点が少し低めになるのですが、福大ではそういった問題は少ない傾向にあります。西南や九大以上に、基礎の反復練習が重要になっていきます。
基礎力を上げる方法は一つしかりません。それは、毎日の反復練習です。英単語、一問一答、基本問題の反復などを毎日欠かさずにコツコツと積み上げていくことです。基礎力だからといってすぐにつくものではありません。中学までと違い、高校生で習う範囲は広く、知識も膨大です。一度最後までやりきっても最初のことを覚えたのは数か月前ということも多くあります。そのため、何度も繰り返し行わなければ定着していきません。

受験戦略で合格率を飛躍的にあげる

福岡大学は、同じ学部でも日程によって試験科目や配点が違う場合があります。多くの学部で「系統別試験」「前期試験」では違う教科、違う配分で行われています。そのため、自分の得意な教科、苦手な教科を見極めながら、どの日程でどの学部を受けるべきなのかを考えていく必要があります。

西南学院大学はすべての日程で教科が同じ、配点も同じですが、福岡大学ではより受験戦略が有効になります。私立大学特有の受験戦略をどう使いこなしていくか、必ず福岡大学の入試に精通した先生に相談してみてください。
私立大学の戦略の重要性についてはこちら。

福岡大学における教科ごとの傾向と対策

ここではすべての教科ではなく、多くの学部で採用されている英語と、理系のメイン教科である数学についての傾向と対策を紹介していきます。そのほか、社会や国語などに関しても、しっかり分析してから入試に挑んでください。
また社会と数学の選択が行われることがあります。一般的には社会をお勧めします。基礎を暗記していくことが重要なので、語句や年代などを整理しながら覚えていけば問題ありません。よっぽど社会が苦手な場合のみ、数学を考慮してみましょう。数学に苦手意識がない高校生は、実は社会より簡単な場合もあります。

【英語】長文で点数を落とさない、文法は繰り返し練習

わりと英語の文法問題で有名なのが、並び替え問題です。多くの大学では、ただ並び替えるか、1語補う、1語不要がほとんどです。しかし、福岡大学では2語不要の問題が出題されることがあります。

英語の並び替え用の問題集の最後の方のページに、福岡大学の過去問ばかりが並んでいて2語不要の問題が紹介されています。それくらい、他の大学では見かけない出題形式になっています

英語の長文は、他の大学に比べてさほど長くありません。また内容も比較的簡単であることが多くなっています。センター試験よりはスピードを落としながら、内容をしっかり頭に入れながら読む必要があります。そうして、長文の設問では極力失点をなくしていきましょう。
どうしても文法問題では、一定数のミスがあります。思い出せない、イージーミスなどを減らすことが難しいです。そのため、長文でミスをしないことがポイントです。

【数学】チャートを叩き込め!

数学では前半は( )を埋めていく、後半が記述式になっています。

まず、半で点数を絶対に落としてはいけません。チャート(黄)くらいのレベルの問題が並んでいます。センター試験のようにひらめきを問われる問題は少なく、基礎的なものがほとんどです。そのため計算ミスが命取りになります。チャートと繰り返し解き、計算ミスをなくすための計算練習をしっかりと行ってください。計算式を書き、一つ一つ丁寧に計算していくことがコツです。

後半の記述問題は、難しい問題集などを買うのではなく、福大や模試の過去問を活用してください。オーソドックスな問題の中から出題される上に、最初の1問が簡単なことが多いです。記述式ではすべてを正解するのではなく、できる範囲で解答し、点数をかき集めていきましょう。

まずチャートを何週か解いて基本的な問題の解き方、計算方法を覚えていく。その上で福大や模試の過去問を使いながら、チャートの内容を復習していく。余裕があれば、中間程度の記述式問題集に挑戦してみてください。センター試験の問題集で対策を一緒にすることはお勧めしません。